間違いなく、電球だった

ポラリスの母は世界に2つの電球を産み落としました。
しかし不幸なことに、その1つはあまりに明るい電球の翌日に生まれたせいで、分からなかったのです。

たとえほんの微かな明かりしか灯せなくても自分が電球であることを。
手を繋ぐひとりを照らしていることを。
自分が照らした反射で、自分自身も照らされていることを。


暗闇に目を凝らし、あるいは誰かの目を借りなければ見えない微かな星のように、真に向き合わなければ知ることのできない光は誰にでもどこにでもあるはずです。
この物語が、暗闇にいる誰かの手元を気づかせてくれる小さな電球になることを願います。

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