四季が織り成す壊れやすいラブストーリー

久しぶりに恋愛小説を読んでみました。やはり心がキュッてなりますね。

内容は寝取られもの。そういうのが得意でない方は序盤が少しきついかもしれません。中々に胸糞展開があります(笑)ですが、それがあるからこそ後半は少しずつ心が浄化されていきます。……とは言っても、私がレビューを書いている段階ではまだまだ物語の始まりに過ぎないと思います(笑)

寝取った相手も、寝取られた恋人も……なんというか、すごい性格をしています(笑)おそらく、これからこの人達の人となりが紐解かれていくとは思いますが、寝取った相手は多分印象が変わらないでしょう(笑)

信じていた人達に裏切られた主人公は雪のように不安定です。少しでも扱いを間違えてしまえば消えてしまうほどに。そんな取扱注意の彼をヒロインが優しくなでるように包み込んでいきます。まさに癒し。

ストーリーもさることながら、この作品の最大の魅力は話の展開にあると思います。

まるで日記を読むかのように主人公の一人称で物語が進んでいきます。ですが、そこに現れるのがもう一人の「誰か」。その「誰か」と主人公が一緒になって日記を読んでいる形になっています。その発想が素晴らしい。とてもスムーズにストーリーが頭に入ってきます。……この「誰か」というのは、この作品を読めば予想ができると思いますが、ここではあえて言及しないことにします。

苦渋を味わった主人公が贈る仄かに甘い素敵なラブストーリー。皆さんも一度お読みになってみてはいかがでしょうか?

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