第3話 『つながり』

 さて、おばさまには、ふたり、娘さんがいらっしゃいます。


 いずれ劣らぬ、よくできる方であります。


 つまり、やましんとは、大違いなわけですね。


 あえて言えば、アナ雪姉妹みたいな、個性の違いがありますが、できの悪いやましんにも、いつも、優しく接してくださいます。


 この、気丈な、お二人のお母様である、おばさまが、なんだか、少し、変だよ。


 というお話が出てきたのは、亡くなる10年くらい前からだったでしょうか。


 実際のところ、我が母は、やましんの奥さまに言わせれば、結婚式当時から、普通じゃなかった、と、いうのですが、いつも近くにいると、それが普通なので、あまり、気にはならないと言う側面は、あるでしょう。


 だいたい、やましん自体が、社会に出た当初から、『君は普通じゃない』と、盛んに言われていたのでありまして、それは、一人っ子のせいだとも、言われて、よく、上司からは、責められたものです。


 いまさら、反論するわけではございませんが、このこと自体に関しては、つまり、兄妹がないと、いうことですが、やましんを批判されても、さすがに、どうにもしようがないと言えば、そうなのです。


 それは、まあ、ともかくも、おばさまの場合は、まず、近所の人が、しばしば、泥棒に入るんだ!


 と、盛んに言うようになったようなのです。


 最初のうちは、当時は、まだお安くはなかったであろうはずの、監視カメラを、おうちの中に、設置したと、聞きます。


 ただ、やましんなどが、実際に尋ねていってみれば、別におかしな点もなく、しごく、普通で、しゃきしゃきしています。


 実は、母の場合もそうでしたが、最後がかなり、近くなるまで、対外的には、割合、しっかりしている場合が多いのです。


 だから、外部の方からは『何が、問題なんですか?』と、言われてしまうのです。


 母の妹である、別のおばさまは、ずいぶん、当のおばさまを、つまり、一番上の姉になるわけですが、盛んに介護なさったのですが、『みんなから、あんたが悪いと、言われるけど、実際は、そんなものじゃなかった。凄まじかったんだから。』と、おっしゃいます。


 やましんは、それが、よくわかります。 


 実際に、すぐ近くにいる人に対しては、また、攻撃のターゲットとなった人に対しては、非常に困った事態が、発生しつつあったわけです。


 おばさまも、やましんの母も。



 ・・・・・・・・・・・・ つづく(?)


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る