輝きたい。輝かせたい。イケメン美容師たちと共に夢へ羽ばたけ!

「不器用だけれど、自分の手で女性を美しくしたい。」

主人公・類はエステティシャンだった。広島のサロンで二年間勤務したものの才能の壁に突き当たり、商品部へと左遷されてしまう。しかし人事部の手違いにより、実際に転属されたのは、美男ぞろいの超人気店『beautiful magic』だった。

そうして始まったシェアハウスでの生活。

美男たちに囲まれた共同生活に悶絶する日々。そして恋。やがてそれは、夢への再挑戦と、類が暗に秘めていた才能の開花へと繋がってゆく――!?

イケメンだらけのシェアハウスに放り込まれた唯一の女性・類。その生活は、トラブルやハプニング、そして時めきの連続です。女性にとって満足のゆく展開であることは言うまでもないのですが、類がとても可愛いので、男性であっても胸の高鳴りが止まらないことには間違いがないでしょう。

しかし、当然ながら、この作品はただ甘い恋だけの話ではありません。

イケメン美容師たちに囲まれつつ、やがてプロとしての自覚と技術を主人公が身に着けてゆく成長物語でもあります。キラキラした職場で輝いていたいというだけではなく、何よりも自分の手で誰かをキラキラと輝かせたいという熱い思い――一度は挫折した類が、再びその夢に返り咲いてゆく展開・描写は、読んでいて心地が良いばかりか、鳥肌の立つような・身体の芯がジーンと温かくなるような感動をクライマックスにかけて盛り込んでゆきます。

そういった意味では、作者さんは文章によるエステティシャンかもしれませんね。

ドキドキの恋と夢へ向けて返り咲いてゆく展開。ぜひとも皆さん、ご一読ください。

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