一度自殺をした「僕」は、犬の一生という魂の旅を与えられます。その新たな命の物語は、「僕」にとって悲しいものでした。でも、そこから色々な事を学んでいきます。それは、命を途中で投げ出したために、その先の事を知らないで帰ってきた魂に与えられた試練なのかもしれません。そして、二人は出会います。人間は一人では生きられない。自殺した「僕」は、やはりそこを理解したのでしょう。大切でも、自分は犬。その想いは、やがて――。ここからは、皆さんで。作者様が書いている。『この物語を読んだ後、きっと世界が少し輝いて見えるだろう』多分そうなると思います。
最初の文を読んだとき私は、森絵都さんの「カラフル」みたいだなと思いました。いえ全く違いました。安心してください笑輪廻転生という難しいテーマを短編で見事にまとめていて、とても読みやすかったです。シゲルと犬のアラタの別れの場面の比喩が個人的にすごく好きです。
「生」というありふれた、それ故に奥深いテーマに基づいて書かれた物語。 感動ものとしては王道で、良くも悪くも期待と予想を裏切らないものとなっています。 この世界で生きてゆくということがどういうことなのかを、改めて見つめ直させてくれる名作でした。
心温まる素敵な文章です。文の繋げ方が良いなと思いました。
荒削りな文ですが、物語の展開はうまく、最後まで読むとスッキリとした読了感が味わえます。筆者さんは執筆当時、高校3年生とのこと。18歳の目を通して見た「人生」とは、こんなにキラキラしているのか、と澄んだ気持ちを感じました。
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