事実は小説よりも奇なりというけれど、事実に比肩するものとて存在します
- ★★ Very Good!!
ノンフィクションの体を取った物語で、あらすじから後書きまで徹底している事に引き込まれました。
山村で起こった悲劇、それにまつわる都市伝説的な不気味さを伴った噂、それを調査するライター…。
モキュメンタリーの定番だと感じました。
トレメル村はどういう場所にあり、どういう季節だったか、そこに暮らすのは、どんな人たちだったか。
村を襲ったものは?
本当の悲劇と呼ぶべきものは、果たして何だったか。
淡々とした文面が、本当に新書のノンフィクションを思わせます。
何もかもに、作者の拘りが感じられ、妥協など一切ない傑作、自信を持っていえます。
お薦めします。