誰もがなにかを置き忘れたように。

カルピスってエモいですよね。多分この感覚自体はあんまり説明いらない、つまりメジャーな感覚だと思うんですけど、振り返りたい「いつかのどこか」に本当にカルピスがあったのかというと、多分そういうことでもない気がする。いつか飲んだカルピスを思い出してるわけじゃなくて、いつかどこかになにかを置いてきたんじゃないかって気分にさせられているだけなのでは。カルピスがあったのではなくカルピス的風景の中に何かを忘れてきたようにそわそわしているだけなのでは。ざわっとする一作でした。