衣服を脱いで、常識を身に纏う。それが正しき温泉道。

温泉、いいですよね。広々とした浴場、たっぷりと温かいお湯に肩まで浸かって、ふぅ〜と一息。最高のリラックスタイムです。

そんな至極のリラックスタイムを支えてくださる温泉施設スタッフさんが綴る、驚愕の温泉エッセイ。
目を疑うような仰天エピソードの濃さたるや、まさに源泉掛け流しといったところ。
思わず「そんな人、いるぅ?!」と仰け反ってしまいますが……結構いるらしいんですよ、これが。
ビショビショの濡れタオルでしばき回してやりたくなるような非常識な客に対しても丁寧に接客するスタッフのプロ意識には、本当に頭が下がります。
トンデモ客のあれこれを、終始明るい雰囲気で面白おかしく綴ってくださる優しい優しい作者様ですが、たま〜に本音の毒がチラリと垣間見えたりするのもまた楽しい。
迷惑エピソードだけでなく、健康に安全に温泉施設を利用するためのアドバイスもたくさん書かれています。マナーって、時代に沿って更新されていくものなのだと実感しました。
公共の場所で皆が快適に過ごせるよう、是非読んでいただきたい作品です。

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