温泉施設のキミョーな来訪客

黒須友香

ショートバージョン

温泉施設勤務、始めました

 皆様こんにちは!


 当作品は、温泉施設にそれなりの年数勤めている一従業員が、温泉のルールの多さに驚愕きょうがくしたり、お客様の奇行に奇声を上げたりする日々をつづった実録エッセイです。


 楽しく笑いながら、皆様ご自身の温泉マナーを振り返る機会に役立てていただければ幸いです。



 ある日、たまたま目にした求人広告。

 複数の好条件と、他の求人にはないユニークかつわくわくさせる文字――「温泉施設」。なんだか面白そうじゃない!


 と、飛び込んでみたこの世界。仕事始めてみてびっくり。


「温泉って、こんなにルール・マナーにうるさいとこだったっけー?」


 そう。温泉の入浴マナーには、メジャーなものから目ウロコなものまで、実に様々な項目が並んでいたのです。


 温泉施設は、それらを「守らないお客様」と「守らせようとするお客様」が凌ぎを削り、互いの人間性をむき出しにする、魔の巣窟なのでした。


 これは、従業員と来訪客が「入浴マナー」をめぐってガチバトルを繰り広げる、壮絶なる戦いの記録――のような、違うような。そんなエッセイです。




 常々感じていることですが。

 施設がお願いしている「マナー」は、決して施設側に都合のいい内容というわけではありません。


 そのどれもが、お客様からの要望・クレームを元にできているのです。

 そう、すべてのマナーは、すべてのお客様のために。


 ……のはず、なんですが……


「マナーにうるさい勢」と「無頓着勢」

 この二大勢力に、従業員は日々挟まれ続けています。


 常連客の中にも、両勢力が存在します。

 従業員の目が届かない場所で、虎視眈々こしたんたんと他のお客を観察する常連客(主におばちゃん集団)は、何かあればすぐ施設に通報します。

(頼んでもいないのに)全館におばちゃん監視網がびっちり張り巡らされてますよ。


 では具体的に、どんなマナーが存在し、どんな風に守られていないか(泣)、共にお勉強していきましょう♬

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