信じるときの境界線とは何か

自分自身も科学寄りの人間なので、きちんと研究・実験され、理論が確立しているものを信用する傾向にあります。そして実際に自分の目で見て確認することで、その信用を強固にしています。
作品に登場する主人公も科学をテーマにした喫茶店を経営し、自分で見たものだけを信じることに重きを置いています。しかし目の前では説明が付かない不思議な現象が起きていて・・・。
あらゆる物事・人を見かけたときに、それを信じるかどうか、騙されているのではないか、何が正しいのか、間違っているのか、人はそれぞれの思想や信条・経験などからそれを判断して、常に振り分けをしています。ただ材料不足によってどちらとも判断が付かないものというものも実際にはあって、それが目の前に出てきたときにひとまず受け入れるのか、怪しい存在として疑って掛かるのか、主人公とは別に読者にもその判断が求められ、考えながら読む作品だと感じました。

著者の作品で「科学喫茶」( https://kakuyomu.jp/works/1177354054889573891 )も同じ舞台で別の日の様子が描かれています。どちらが前後しても大丈夫だと思うので、合わせて読むことでさらに答えが変わりそうな部分もあって楽しめます。

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