桜の花が咲いて散るような、思春期特有の空気感が素敵です。どうにもならない感情を宿した、美しい百合小説。
女子高あるある話を花筏(はないかだ)に重ねて、淡く書き綴った掌編。男性に好かれるために自分の能力をわざと下げて「可愛いふり」をしてみせる。人を本当に好きになれるのか、よく分からない。大人と子供の狭間にいる彼女たちの、揺れるこころを桜に重ねて読み解いて下さい。けっこう苦みもあります。
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