月庭一花

海と煙草の匂いが文字から浮かび上がってくるような、いつまでも癒えない、傷口みたいな物語。
まさしく愛と憎の刹那を切り取った小説です。
是非御一読ください。

とても心のざわつく、寒さが身に染みるような、美しい文体の小説。
電波塔とはなんなのか。
そこに込められた秘密とは。
サンプルでありながら、掌編としても面白かったです。

同性であること、年齢差、色々なしがらみ。そのすべてが二人を苛み、恋を終わらせてしまう。 そこから始まった物語が、どんな結末を迎えるのかは読んでからのお楽しみなのだけれど、この小説の…続きを読む

日常のつらさ、鬱屈がすべて晴れて、星の雫に祝福を貰える物語。
最後まで一気に読ませる小説です。
百合好きの方には、特におすすめします。

小さな物語……掌編のつらなりは、きっとどこかに繋がっているのだと思う。 幸せな未来だったり、切ない過去だったり。 描かれている登場人物の息遣いがとてもリアルで、短い物語なのに、まる…続きを読む

猫と暮らしている人にはものすごく刺さると思います。
気配だけでも感じたい。
その気持ち、……わかりますよね？

陰鬱なモノクロームの世界に咲く、透明な硝子の花……。 まさにそんな言葉がふさわしい小説です。 読み進めるのには胸の痛みを伴いますが、きっと忘れ得ぬ読書体験をもたらしてくれると思いま…続きを読む

桜の花が咲いて散るような、思春期特有の空気感が素敵です。
どうにもならない感情を宿した、美しい百合小説。

一話ずつ、情感のある文章はまるで小さな宝石のかけらの詰め合わせのよう。 きっとあなたが好きになる、あなたを好きにさせる物語に出会えるでしょう。 是非、御一読を。 小さな宝石達があな…続きを読む