月庭一花

もしもこの世界が、結晶化した数千億の脳髄が見る夢だとしたら？　それが狂ってしまったとしたら？　わたしもあなたも、そこに閉じ込められてしまって、もう、誰も……。

ようこそ、わたしという名の地獄(パラダイス)へ。

通学途中、電車の中で痴漢に遭ったわたしは、途中下車をした。閖町……その不思議な場所で、わたしは彼女に出会う。 花とリューシカを巡る、三度目の物語。

わたしね、これでも一度だけ……人を好きになったことがあるんです。 カクヨム公式自主企画「百合小説」参加作品。

看護師に嫌気が差していたわたしの元に、一通の電話が。それはわたしを、遠い場所に連れて行く、姉の娘からの電話だった。 カクヨム公式自主企画「百合小説」参加作品です。

旅行先の函館山で転倒し、入院を余儀なくされた杏珠。離れ離れになったわたしたちは、三か月後、やっと会えるというのに……。 カクヨム公式自主企画「百合小説」参加作品。

閉ざされたこの全寮制の女学校で、わたしの妹は花の君になる。 カクヨム公式自主企画「百合小説」参加作品。

まだ東京オリンピックが開催される前、コロナ禍のとある海辺の町。見捨てられたメリーゴーランド。名前のない鳥。廃墟の寄宿舎学校。あなたの……死体。 以前、『まだあげ初めし前髪の』と…

七緖さんとの旅行。そこに差す妹の影。これは、血のエピソードの物語。

邑がある夜であったのは、罠にかかった一羽の鳥。 『鶴の恩返し』をモチーフにした、百合作品です。 どうかお楽しみくださいませ。

わたしの幼なじみには、秘密があった。彼女が蚕に触れると……。 ゆきのまち幻想文学賞第31回佳作。

雪山で道に迷った瞽女が、一夜の宿を借りたのは……。 ゆきのまち幻想文学賞第29回佳作。この度主催者様の許諾を得ましたので、ご一読いただければ幸いです。

女彫り師の処にふらりと訪れたのは、白い娘だった……。 ゆきのまち幻想文学賞が31回で終わりを迎え、行き場のない寂寥感から書き上げた小説です。本当ならば32回目の賞へ挑戦したかっ…

断片と断片のつなぎ目の、少し妖しい物語。

別れた彼女は春の病を患って、冬の中にいる。どうしたら……助けられるのだろう？

わたしの彼女が住み着いてしまったのは……とある場所の、ちょっとクィアな物語。

あの日、船が難破したあの日。わたしは神様になった。

わたしが体育館裏のトイレで出会ったのは、美しい黒髪の、少女でした。 少しミステリーチックなお話を、お届けします。

ビアンズバーで知り合ったその女性は、目が不自由だった。歌が上手で、花に詳しくて、そして、秘密を持っていた。

彼女が、結婚するとわたしに告げた時。きっと腕のタトゥーは、羽ばたいたのだと思う。

父の銃を持ち、わたしは奴を追う。母と、妹の仇の、あの黒い獣を。

わたしたちがクリスマスデートで見たのは、きっと奇跡のその後の物語で。

朝目を覚ますと、スマホに通知が入っていた。それは別れた恋人の誕生日を知らせるメッセージで……。

手紙。往復の、片方だけの、ただ、それだけの物語。

山の薬師の元に届けられたのは、人族の女の腕だった。

わたしのお母さんには、女の人の恋人がいる。 高校を舞台にした弓道と恋愛の話。そこに複雑な家庭の事情が絡みます。

リューシカは公園のトイレで、少女に出会う。 精神疾患、ゾンビ、百合……。 『お願い、わたしを殺して。』の元になった小説です。細部が色々と異なるので、読み比べて見てください。

祖母が舟箪笥に閉じ込めた秘密。わたしが……わたしを愛してくれたのは、誰？

ハロウィン間際の音楽室に現れたのは、死んだはずの彼女だった。

夜間にかかってきた電話は、妹の死を知らせるものだった。 innocence参加作品。

クガツさんの訪れる日は、いつだって切ない。

耳の聞こえないわたしが御心女学館、ミシンに入学したのは、お母さんの母校でわたしの憧れだったから。でも、健常者に混じっての生活は大変で……。傷ついて泣いていたわたしを慰めてくれたの…

彼女がわたしを誘ったその川で見たものは……美しい光だった。

ある日わたしが迷い込んだ場所で行われていたのは、不思議なお茶会でした。 星花の学園で綴られる、不可思議なラブストーリー。 開幕です。

大学で出会った百合姫は、雪女だった。 ちょっと不思議な掌編をお送りします。

わたしと蕾花さんは、彼女の妹のお墓に花を手向けるために、長崎にきていた。そこでもあの幻が、わたしの前に現れる。……名前。誰の名前だろう？ わたしが見たものを、そのまま書きました。

落研に所属する常世野燈は、“黒雪”と呼ばれている。 彼女が何を思い、何をしようとしているのか。……わたしたちが知ることはできるのだろうか。

わたしがネットで知り合ったのは、目の見えない女の子でした。

その人はわたしに言った。 「お願いします、わたしを縛って」 と。

同じクラスになった千歳は、どうやら同じ部活の光太郎のことが好きみたいで。 葉桜の季節に、小さな三角形。

三年生になってルームメイトになったのは、一年生のときに同じクラスだった桜さんだった。彼女の秘密と共に、わたしたちは旅に出る。父の待つ、青森へ。

これはあなたの物語。あなたが、彼女と共に生き、別れ、再び出会うまでの。 星花女子プロジェクト、その番外編。

とあることがきっかけで寮生となったわたしは、一学年先輩のアリシアと同室になる。天真爛漫な彼女に振り回されていくうちに、やがて……。 星花女子プロジェクト参加作品。完全版。

両親が留守にしているあいだ、わたしの面倒を見てくれたのは、母の妹……ノルちゃんだった。

わたしがその雪の町で彼女との思い出にふけっていると、急に声をかけられた。それは、わたしが好きだった女性ピアニストで……。

わたしがその日、墓地で出会ったのは……。 看護師と女子高生の切ない百合。 これはわたしたちが出会い、そして消え去るまでの物語。

大切な友人が自殺してしまった。けれど彼女はわたしの前に幽霊として現れて……。不思議な歌とともに、百合の小説をお届けします。

彼女と知り合って、早11年目。わたしは、……このままでいいのだろうか。