短剣

短剣を作るにあたってまず気になってくるのが、みんなが知っている「銃刀法」ではないだろうか。


「銃刀法」、正確には「銃砲刀剣類所持等取締法」


「銃砲刀剣類所持等取締法」… 「銃砲」とは、拳銃、小銃、機関銃、砲、猟銃その他金属性弾丸を発射する機能を有する装薬銃砲及び空気銃をいう。

「刀剣類」は、刃渡り15センチメートル以上の刀、やり及びなぎなた、刃渡り5.5センチメートル以上の剣、あいくち並びに45度以上に自動的に開刃する装置を有する飛び出しナイフをいう。これらの携帯を禁止されている。

また、法令に基づき職務のため所持する場合などを除き、原則として銃砲・刀剣類の所持は禁じられる。



要するに警察などの特殊な職業や、鍛冶師などである。



俺は、じいちゃんに鍛冶を教えてもらって、包丁鍛冶と野鍛冶の両方できると行った感じで、じいちゃんの知り合いの鍛冶師にもたまに教えてもらっている。


今は、岡山の県北に鍛冶場を構えているかたなかじのところで月に一回か二回ほど、教えてもらっている。


岡山県は全国的に刀鍛冶で有名で、全日本刀匠会も岡山にある。刀匠は刀鍛冶の別称である。




教えてもらっている刀鍛冶は、日本の刀鍛冶の世界ではすごく有名で、色々な賞ももらっているすごい人である。


こんなすごい刀鍛冶に教えてもらっていても、まだ刀鍛冶には慣れていない。


そもそも刀鍛冶になるには、刀匠資格を有する刀鍛冶の下で5年以上の修業をし、文化庁主催の「美術刀剣刀匠技術保存研修会」を修了する必要がある。


この研修会へは4年の修業を終えた者から参加が認められ、研修の内容は作刀一般の技術・知識で、基礎的な技量が無いと修了は簡単ではないのだ。


俺が教えてもらい始めてから2年しか経っていない。さらに、月に一度か二度教えてもらっているだけなので、研修会すら受ける資格がないのである。



また、刀鍛冶でも月に2本、計年間24本までしか打つことができない。



そんなこんなで、ある程度は打てるので、やっていく。



「まずは材料じゃけど、玉鋼があるけど高ーけーな。どーしょーか」





「そーやー『物質創造』があるじゃん」


「でも『物質創造』で玉鋼作ってもなんじゃけーなー。鉄そのまま作ってそこから鍛えていこーか」



「まーとりあえずやってみりゃ〜えぇーか」



純度は50%で、800gの長方形をイメージして、手のひらを作業台の上に向けて


「『物質創造”鉄”』」


と言うと、手のひらから光の粒が出ていき、作業台に光の粒が集まり形になっていく。



「よっし!できたな。じゃーやっていこーか」



「でもなー、鉄だけじゃー弱いしなー、けどまーえーか」


「今回は試しみたいなもんじゃし、いけにゃーまた作ればえぇーかな」



「でも、どんなんにしよーか」


「普通に脇差じゃーおもろーねーけーなー」


「刀身40cmぐらいの両刃にしょーか」


「そんで、最初はスプリングハンマーで鍛えて最後に手で整えるかなー」



「で〜て〜決まったけー、やってこーかな」





と言いて、炉に火を入れるのでああった。


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