概要
三つの術界が構成する輪の中で、少女は選択する――。
いつのころからか。
物心がついた頃にはすでに物を自在に操る不思議な力を身につけていた幼い少女、音古鐘御依里(ねこがね みより)。少女は、その力を恐れる祖父母に半ば育児放棄されながら、孤独な日々を過ごしていた。
そんなある日、御依里の家を訪れた一人の青年、曽良根陸人(そらね りくひと)が御依里の前に現れた事により、その力は忌避されるようなものでは無いと伝えられ、祖父母の元を離れ新たな生き場所を与えられる事になる。
それから十年余り、成長した御依里は自身の力――『乱術(らんじゅつ)』と呼ばれる、物だけでは無く、火や水、風や土を操れる力を自在に扱えるまでに成長していた。
そしてとある町を守護する任を与えられ、陸人と、もう一人の家族、霧澄結雨(むずみ ゆう)の元、日々術者として成長す
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