ワケアリ医者とアサシン狼の嵌まるバディ。

 一癖も二癖もある旅の医者ラディアスが目を覚ますと、枕元には空色をしたタマゴが置いてあった。残されたのは他に「愛してください」の置き手紙。ラディアスはタマゴの持ち主を探そうとするが、獣人の暗殺者グラッドの襲撃を受ける。

 その後ひと悶着あって同道する二人ですが、魔法を扱う青年は食えないし、殺気だってる暗殺者は意外と面倒見がいいしでそのギャップが気持ちいいです。二人で行動なんてできるのかと思いつつもうまくはまっている。そんな関係が好きです。ラディアスはあといくつ腹に抱えているんだ、と思いながら読んでいましたが、そんな彼にべったりするでもなく、見捨てるでもなく、グラッドなりの距離を取りつつ接していくのも好感が持てました。