ランプの炎がどれだけ頼もしいか、ご存じですか?
- ★★★ Excellent!!!
真っ暗な海を行く帆船に、ポツポツとランプの灯が点っている、そんな印象を抱きました。
登場人物のひとり一人にスポットが当たっているような、丁寧な書き方がなされ、だからこそのめり込む強さが感じられます。
揚げ足取りをするようなセリフ回しもなく、だからこそ誰も彼もが怪しく思える、そんなミステリーです。
そして思ったのが、一言でした。
真っ暗闇の海を行く帆船で、星よりも月よりも明るく、自分の手元を照らしてくれるランプの炎は、とても頼もしいのだ、と。
誰が犯人であっても、どのような展開になっても、この登場人物たちならば、絶対に面白いと自信を持って断言できます。