吉利支丹の話

キリスト教。それは世界でもっとも信者の多い宗教。その教典である旧約聖書と新約聖書の中で語られる説話や言葉を題材にした短編集。

第1話『貝殻の騎士』
　砂漠の国、磨かれた貝殻の如く美しい鎧を纏った「貝殻の騎士」。12人の家臣と民につくす彼に敵国によって処刑の危機が迫る...

第2話『剣を打ち直せ』
　荒々しい海に囲まれた戦士たちの国。古き神々を崇める彼らのもとにも、新しい波がやってきた。剣を捨てろと王が命じたとき、戦士たちはどうするのか。

第3話『沼の神』
　休暇になると沼で蛙を釣る男。彼はそこに神の影を見る。

第4話『砂漠の磯撫』
　渇いた砂漠に流れる一本の大河。そこの王を気取る傲慢で凶暴なワニ「スコス」のもとに、不可思議な商人が取引を持ちかける...