この凄さ、「架空」にして「本物」

 私のイメージとしては、シモ・ヘイヘは知る人ぞ知る存在でした。第二次世界大戦中のトップスナイパーの一人であり、様々な伝説を持つ「生きていた伝説」でした。

 並大抵の事では、フィクションの方が現実に負ける、そんな実在の人物です。

 それを女性にする…今でこそ一般的かも知れませんが、私には大胆にアレンジだと受け止められました。

 それは萌えキャラ化ではなかったからです。

 女性ならではの繊細さ、また大胆さ、凄み…それらを通し、「戦場」の空気を出しているからこそ、これは必然性のあるアレンジだと感じます。

 この物語はフィクションです。前世も女性化も、現実とは食い違います。

 しかし架空だからこそ、本物がいた時代の空気を、今に蘇らせる事ができたのです。

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