ハヤカワSFコンテスト大賞とりました!

 今日は某月某日です。発表の前です。まだ誰もそのことを知らないわけですが、まずはフォロワーに伝えなきゃなと思ってこれを書いている。フォロワーというのは私のフォロワーですが。


 取った。大賞。本当に?


 なにかもうずっと、思っていたのと違うわけですが、とりあえず、ほぼ20年間一次も通らずよく頑張ったと思う。よく、そんなことが可能だったなと思う。17歳で天才としてデビューするはずだったのに、こんなに遠くまで来たんだね。


 本当に遠いのかな。どうだろう。


 どうして文章を書き始めたのかは覚えていない。いや、本当は覚えている。いや、でも本当というのも今の感慨が作った創作だから。


 最初の最初、原初の原初は、普通にクラスメイトをモデルにした日常ものみたいな話とも言えない話を書いていた。私は小説をほとんど読んだことがなかったので、小説の書き方がわからず、全部シナリオだった。人間が口から吐く言葉がその時から好きだったのだろう。


 今も昔もずっと、小説をあまり読んでいないことが引け目にある。書いてばかりで、読んでないから、20年も一次に通らず落ちているのだ、というような引け目。でも、書かなければという強迫観念がずっと私を、私を? なんだっけ。書く、ということは、わたし、


 いやだめだ!!!


 こういう調子のおセンチ情熱大陸みんな感動ありがとう最終回!をやろうと思ったけど全然だめ!え??だって大賞だぜ!?100万円だぜ!?そんなことある?あるんだなー!えっ本当にあるのか? 嘘じゃないか!?


 フォロワーはご存知と思うが、そしてこの感嘆符のあとにスペースをちゃんと開けたり開けなかったりする不安定さを見れば初見の人もおわかりと思うが、私は大変に認知に歪みがあるわけで、もうずっとさっきから、五分前にこの世界が出来たのでは?私の!望み通りに!!!あるいは、水槽の中の脳が作り出した世界なのではないか? 私の! 望み通りに!!!


 と大変に情緒を乱しているのである。まぁ、どっちも気が付かなければ幸せなので全然いいのですが、他人がいてくれたほうが淋しくなくていいので、これが現実であると思いたい。


 一体どのようにこのような時間が訪れのか、ちょっと振り返ってみよう。え、どこから振り返ります? とりあえず、某月某日に選考会がありますので電話に出られるようにしていてください、と言われたのでバイト先のシフトを間違えずに休みにできるかが不安ですべてのカレンダーに「休みにする」と書き込んだとこからにしますか?


 結果、ちゃんと休めました。


 その日が訪れるまでの日々というのは、まさにパーティで、こんなにも100万円(任意の賞金)が近かった日々はないですので、なにせ一次に通ったこともほぼほぼないですので!いつも気がついたら100万円はないしすごく遠かったのです。


 でも最終候補ということですので、これはもはや100万円も同然! なぜなら、一次も通っていない時点の私でさえ常に「これはさすがに取った(100万円を)」というような気持ちで何を書いたのか覚えてさえいないのに元気に過ごして、結果を知って死ぬほど落胆するということを繰り返していたので。


 それが最終選考なんて残った日にはもう、まだもらっていない100万円でめっちゃ高いアーユルヴェーダの施術を受けて頭を油まみれにするくらい朝飯前なので、駐輪場に昨日止めたのに間違えて「一昨日から止めてました」って申告して150円多く払うなんてことも茶飯事ですので、もうたぶん賞金から10万円は使いましたと思います。


 誰かがまだもらってない賞金を使うのはやめたほうがいい、というような、高学歴な言葉を発していましたが、私だって頭の調子のいいときはそう思います。でも、頭の調子のいい日なんて、年に数回しかありませんので!? 数回もありませんので!?!?まぁだから、なんていうか、狂喜乱舞の日々でしたよ。


 で、本来ならばここは【公募に落ち続けている人の日記】というキャッチがついている場所なので、普通に最終で落ちてしまう流れなのでしょうが、ついに私は100万円を獲得したのであります。


 ちなみにこの100万円はお金のことを差しているのではなく、富と名誉の代替として登場しております。私は、富と名誉がともかく欲しいんだ。多くの人間に気に入られたいんだ。そしてゆくゆくは、たくさんの動物と暮らしたいんだ。


 と、そういうわけで、どこまで話しました? えっ、まだ選考会の日にシフトに休みをいれたところまでしか書いてない!そんなことある!?


 そういうわけですので、あの、日々を、過ごしまして、なんか途中に大学の試験とかがあって、三つ受けたんですけど、三つとも一回も聞いたことない勉強したことない語句の説明をしろ、とか言われて、あと文学用語?的なものも説明しろとか言われて、まじで知らないから適当に書いたら受かりましたね、三つとも。やっぱり私の都合のいいように作られた世界なのかもしれない。こわい。


 で、もう永遠にこのようなことを書いてしまえるので、時を早めて発表の前日に飛ばしますが、そうなるとどうなると思います?


 じんましんがでます。


 もうなんていうか一週間くらい前から、え、100万円、まだ、もらってなくない? ということに気づきはじめて、それまでの何十回という公募に落ちるやつ(公募に落ちた人にしかわからんあれ)を思いだして、だめかもしんない、しぬのかもしんない、ってなり、3秒後に「でも100万円だし!」って元気になるを繰り返していて私はつかれていた。


 それで、前日になるといよいよ、明日電話を取って「残念ですが……」を聞かなきゃいけないという現実が物理となって、目の前にじりじりやってくるわけで、私は肌がかゆく、なんかもう、レジ締めとかむりかもしんない、と思ったら優しいマイメンがレジ締め変わってくれた。うれしい。


 当日の話をしますか?


 正味、何をしていたのか覚えていません。とりあえず、地面に水平になる時間はかなり長かったと思います。あとは手紙を書いていた。手紙はいいよ。手紙を書いているときは、手紙の内容しか考えなくていいのでいい。


 で、何時に電話がかかってくるのかわかりませんので、そして電話がかかってこないので、え、もしかしてこれ、優勝しないと電話かかってこないやつなのか? という疑心暗鬼で、一回意識を失いました。


 起きてからもウマ娘をしてインスクリプションしてアンナチュラル見返して、のどれもが15分くらいしか続かず、えーん! 早く終わって!!! っていうのを繰り返し、精根尽き果てたころに電話がかかてきました。


 私は、精根尽き果てて降りましたので、電話が来て、電話が来たのでとらなければ、と思ってすぐにでて、出てから、やばい! これは結果を言われてしまうのかもしれない! と気が付き、心の準備をしていなかったので、傷つきたくなさすぎて、電話口の人の声のトーン、音の長短、声帯の細かい揺れをものすごい速さで分析し、あ、やばいやばい、もしかして超能力者になっちゃったかもしんない、これ、結果私わかるわ!!とやっている間に「大賞です」ともう言葉で言われていて、え、え、? まだ私の超能力が、花開く、前なのですが、とものすごい速さで失速し、混乱し、とりあえず、傷つく前に大賞ということが分かってよかった、という謎の感慨を得、そのあとに「大賞!?」と理解したのでした。それからの日々は正直よく覚えていません。


 ただひとつ「大賞です」と言ってくださったあとに、ものすごく手が震えて、え、ものすごく手が震えるんですが、あと超能力が、花開く、ところだった、というようなことを考えていると、突然向こう側からの音がなにも聞こえなくなり、え、あのあのあの、手の震え、超能力、え、あの、電波??? とものすごい速さで混乱し、は、はわ、と言うと向こうの方が「すみません、私もちょっと、感極まってしまって」的なことを言ってくれて、あっ、はい! 好きです!!! ってなったのでした。申し訳なかった。


 そんなこんなで手が震えていて、自分が書いたメモになにが書いてあるのかわからず、頭で覚えたことをあれしているので、発表が、今後本当にあるのか、そもそもあの電話は本当だったのか、と今でも疑心暗鬼をしている次第です。


 しかし、この日記があがっているということは、おそらく、公式の発表があったのでしょう。ぐううう!! やっと! みんなに言えるってことね!? ひーーん! うれしい!!!!


 みんなやったよ―!!! 大豪邸でお茶会の日も近いね!みんなでいっぱい幸せにくらそうねー!!!


 と、そんなこんなで、おそらくお気づきの方もいると思いますが、ちょっともう眠くなってきてきれいに締める気力がありません。全然いい感じの日記にならなくてごめんね。


 そして、突然ですが、この日記は【公募に落ち続けている人の日記】と題しておりますので、一旦このお話で最終回にしようと思っているのですが、どうでしょうか。そのほうがなんか、エモっぽくないか? と思いましたので。


 あと、この間にこんなに好きなのにカフェインがだめになって紅茶が飲めなくなったので、タイトルに偽りありな気がしますので、タイトルを変えた日記をはじめようかなと思っております。


 そういえば、カクヨムさんでは結局まったく箸にも棒にもかかりませんでしたが、本当にそのことについて、非常に残念なのですが! といいますのも、カクヨムがなければ私のようなアマチュアがこのように多くの人に文章を読んでもらう機会などありませんでしたので、本当に、この御恩に私が賞金を得るという形で奉公をしたいと常々思っていたのですが、まじで箸にも棒にもひっかかりませんでしたので!? この御恩はいつか! 私が賞金をたくさんもらうという形で!? 返させていただけたらとおもいます!!!本当にありがとうございました!!!!! 別に引退はしないと思いますが! え?わかんない? 引退なのかな? わかんないけど、まぁ、そんな感じで! もう寝ちゃうわ! おやすみみんな!


 発表あったらみんなでわーいってしようね! もうしてるのか? ごめんな私未来人で! それじゃまたね!


追伸

あ、ていうか私はまだ自分が書いたものがどんなものなのか、ぜんぜん理解できておりませんので、なんか何も考えずに書きましたこともあり、どんなあらすじが書かれているのか楽しみです!どう? おもしろそう? 

あなたにとっておもしろそうだったら、とっても嬉しいよ! それじゃねー!

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ラムネ派紅茶党日記 犬怪寅日子 @mememorimori

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