二度目の異世界、最大の敵は黒歴史。

かつて仲間とともに世界を救い、そして帰還と社会復帰を果たした主人公。しかしひょんなことから、再び異世界の土を踏むことに。思うところあって、正体を隠して暮らそうとするも、不穏な影と過去の自分が、彼の行く手に立ちはだかる。

大人になって振り返れば、思わず頭を抱えたくなるような痛々しい言動、そしてファッション。しかしその姿は同時に英雄のそれであり、人々に愛され語り継がれるものであり。正体隠している手前、それに突っ込むわけにもいかず。

ときには敵に、ときには過去に打ちのめされ。内心は悶絶しつつも、しかし大人の余裕を取り繕って、紳士を演じ続けるかつての英雄。そんな彼の、ある意味切ない苦労と冒険の物語。

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