異世界物は得てして一人称で話が進みがちな傾向が多く、細かい状況説明も布石としての背景説明的文章がおざなりになりがちだか、この作品はその辺を確り踏まえた文章で昔ながらの王道表現の上質な読み物。
主人公が若かりし頃に神に召喚た世界に20年後、スッカリ落ち着いたオジサンに成った主人公が再び召喚された。
神が主人公を召喚した理由も解らず二度目の異世界。昔の知識と魔法を駆使しながら
降りかかる火の粉に飛び込んで行く。
自分なら絶対遠慮したい状況を、主人公は面倒臭がりなからも何処か楽しみなから巻き込まれている。実に魅力的な人物だ。
この先の展開が楽しみでならない。