四季

どうしてこうなった。
｢京也…？｣
憔悴しきった様子でソファに埋もれている。
さっきから何度も声を掛けているのに見向きもせず返事も返さない。
疲れて寝ている、というわけでもなさそう。
別に喧嘩した覚えもない。
いや、確かにこの前約束をすっぽかされかけたのが腹が立ったって着拒したけど。
｢疲れてんのかなぁ｣
何か忘れている気がするがまあ、いいや。
京也がこちらに反応を示してから一緒に考えてもらおう。
そろそろとソファの上に乗り京也の隣に体育座りになる。
ローテーブルの上に乗ってある新聞から目を逸らす。
何となく見たくない。
何時間そうしていたんだろう。
そのうちに私は逆らいがたいほどの睡魔に襲われた。
私はその眠気に抗うすべを知らない赤子のように京也により添うようにゆっくりと目を瞑った。