きみが目覚めたとき。わたしは側にいるよ

コールドスリープを扱った作品ですが。

SFではなく、『恋愛』です。

コールドスリープと聞いたらなんとなく、「宇宙船の中」で「集団」で眠り、「起床は一斉」に行われるイメージだったんです。
少なくとも私は。
(そして謎めく異生体と戦う、とか……)

だけど。
ここで扱われるコールドスリープは、「医療用」。
治療を必要とする個人のみに適応されるため、「睡眠」も「目覚め」も、たったひとりなのです。

そうなると、どうなるか。

目が覚めると、周囲の同級生は、みんな「年上」になってしまう。
自分だけが、昔の姿のまま、戸籍上の年齢だけが時と共に進んでいる。

このお話は、それにまつわる、恋愛模様を描いた物語です。

意外な切り口だなぁ、と思って拝読し続けたのですが。
読後感はさわやか。
綺麗な希望がきらきらと輝く物語です。
ぜひ、ご一読を。

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