概要
工作機械を作る会社の技術営業をしているユキヤと遥は結婚に向けた秒読み体勢に入っていた。
しかし、ユキヤには遥とは別に、自室で一緒に暮らしている女性が居た。
三咲カナタ。そして、ユキヤはカナタの事を愛している。
2020年代最後のクリスマスイブ、ユキヤは新しい生活に向かうために
彼女に「さよなら」を告げる。
☆エブリスタにも掲載
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!見て触れて、感じられるものだけが本物よ。と誰かが言った。
『電脳コイル』でヤサコの母親が言った台詞。だったと思う。
デジタルネイティブの僕は「メガネあそびはもうおしまい」と諭すこの母親の台詞が許せなかった。デンスケには触れられないがあいつはやっぱり本物だ。
メンガーのスポンジはそういう気持ちを救ってくれる象徴になるだろうか。あるいは2次元と3次元の壁を壊す技術になりうるだろうか。
僕はどうしても、メンガーのスポンジのことを考えると絶望的な気分になる。
2次元と3次元の間には無限の隔たりがあるように思えてくるのだ。
メンガーのスポンジは自己相似形の、穴の空いたスポンジだ。
メンガーのスポンジは立方体の形を取るために自らを三次元だと主張する。しかし…続きを読む - ★★★ Excellent!!!技術進歩は二股の定義をも変える!
遠い昔、平安時代では一夫多妻制だったのが、時代が進むにつれて一夫一妻制となり、「浮気」や「不倫」という言葉が生まれてきました。
時代の変化とともに人々の恋愛観や結婚観も変わってきているのだと思います。
技術革新の激しい昨今、近い未来には「二股」の意味合いが今の時代の考えとは違ってくるかもしれません。
そう感じた作品でした。
どこまでを二股とするのか?
その答えは時代によって変わってくるのです。
もしも、2.73次元の恋が許されるなら、それは二股なのでしょうか……。
近い将来、本当にありそうなリアリティある設定と、主人公と2人の女性のストーリーに切なさを感じました。
とても面白かっ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!どこまでいっても一緒にはなれない。儚い恋物語です。
タイトルにあるメンガーのスポンジ。
それが本作のすべてであります。
難しい説明は頭の隅にでもおいやって、物語に集中してください。
最後にはきっと理解できますから。
男には結婚を決めた女性がいます。そして彼女以外にも想い人がいます。
現実世界でも少なからずこうした男女の関係はあります。
しかし本作の「彼」は関係をきちんと精算したうえで、結婚することを心に決めているのです。それだけでも数多ある男女のいざこざを考えたら、大したものです。
そして「彼」は、想い人との最後のクリスマスイブを過ごします。
これから先、もう交わることのない彼女と共に――。
序盤に難しい文章が続きますが、理解…続きを読む