日刊 異世界新聞

ストームドラゴン「カトリーヌ」（バハムート歴２０１８年９月２６日）

　先ほど、世界竜気象観測所から緊急速報が出された。

　ストームドラゴン「カトリーヌ」が移動を開始する動きを見せているそうだ。

　カトリーヌは、世界に５頭いる空飛ぶ災害といわれる、竜の特殊個体だ。嵐と共に移動すると言われるストームドラゴンだが、カトリーヌの場合通常の１００倍以上の嵐を作り出すために、その被害は筆舌に尽くしがたい。

　７年前に住処を移動するときは、３０万人以上に被害を出し、４つの国で甚大な爪痕を残した。

　竜気象観測所では、今後もカトリーヌの動向を観察し、早急に避難警報を出す旨を発表し、近隣の国々に注意を呼び掛けている。

裏解析

　カトリーヌは５頭の空飛ぶ災害の中では比較的温厚な為、様々な方法で彼女に同じ場所に住み続けてもらうように努力している。

　水の浄化や食料の提供、外敵の除去やイケメンストームドラゴンの放竜など、多方面に及ぶ。

　この事業には、多くの国家の支援を受けた世界竜気象観測所と魔法大学が主導している。

　因みに、飽きさせないために披露した大道芸の中で、おならで竜語をやった結果カトリーヌがキレて、周辺１００キロが更地になったこともあり、慎重な対応が求められている。