闇に呑み込まれた過去の回想空間に灯された静かな光―。

人生の旅の途中で遭遇するそれまでの想像を絶するほど心を覆い尽くしてしまう衝撃的な出来事―。そこで断絶された思いはどこへ行ってしまうのだろうか?
深い悲しみで覆い尽くされた喪失感や疑問符を抱えながらの現実でも、生きていれば時間は積み重なっていく―。
大切な人と共有したかけがえのない過去の思い出のひとときに深く浸り込み、溢れ出してくる言葉と忘れられないシーンの数々を思う時、心の中に蘇るあたたかな思いと真剣なまなざし―。語り合った夢へ近づくことが生きる希望を導いていくことを願う祈りのような思いが伝わる物語です。

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