茨城県に、こんな素敵なヒーローがいるなんて! 正直、羨ましいです!

仕事も無し、恋人も無し、毎日を無気力に暮らす龍生が、姪っ子に連れられて見に行ったショーは、「時空戦士イバライガー」。

かつてはヒーローに憧れていたものの、現実を知り、冷めた気持ちになっていた龍生の心に、イバライガーが火をつけ、龍生はイバライガーの基地で働くようになる。

けれど、基地で働く毎日は、楽しいことばかりではなくて……。

戸惑い、悩み、それでも前を向いて行こうとする龍生の姿が丁寧に書かれた良作です。

ですが、この作品で何より素晴らしいのは、作者様がイバライガーを好きで、イバライガーの運営団体「茨城元気計画」に「小説の題材にしたいのですが」と取材に行かれた行動力と、それに基づくリアリティだと思います。

取材の成果でしょう、関係者でしか書けないような、ヒーローの舞台裏。
ヒーローを支えるスタッフの熱い思い。

最後まで読まれた時、きっと胸に熱いものがこみあげてくると思います。
そして、タイトルを叫びたくなるのです。
「ヒーローに中の人はいません!」
ぜひ、ご一読を!

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