楽しいお茶会1/2
O山の頂上。誰にも知られない結界の中で誰にも知られない喧嘩が始まっていた。
893の雑魚どもは逃げる場所を探して走り回る。どうせ食われておしまいなのに。
「あーもうめんどくさいなあ。エイチほど落ち着かせるのがめんどくさい子はおらへんっちゅうのに」
悪運は腹部から血を流し続ける白を抱えながら誰にいうともなく呟いた。
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数分前
高井は部下を引き連れてO山を登っていた。どうってことない自然が綺麗な山。
一般の人にはそう見えるだろう。だが高井にはその山が魔力で覆われていることに気がついた。そしてどこからか視線を感じる。上からも下からも後ろからも前からも。
まるで山全体が彼らを見てるかのよう
そんな気がした。突如目の前で風が巻き上がり木の葉が舞った。
その陰から小さな黒い狼が座り込んでいた。その狼は眠そうに欠伸をするとすたすたと歩き始める。しばらく進むと後ろを振り向き,高井をじっと見つめ返した。
「副長…どうしやすか」
横山が心配そうな顔をした。わざわざ姿を現したからには何か罠があるかもしれない。そう思うのは当然だ。しかし…
「心配ない」
もしあの女がヤツだとしたら…一度殺した俺に勝てるわけがない。
「案内しろ」
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O山の頂上まで案内してきた狼はその主人の足元で影の中に紛れた。
その横には他の二人もいた。
「来たか高井…いやヴィクトルと呼んだ方が良かったか?」
エイチは微笑んだままだ。側から見れば花のようは顔だと思うだろう。
だが俺にそのようなものは向けられるわけがない。
「どっちでもいい。お前のことはどう呼べばいい?エイチ姐さん?
エイチお婆ちゃん?それともソf」
近くの岩が爆発した。顔に切り傷ができた。
「その名で私を呼ぶな。あと私はまだ若い」
「まあまあエイチ、そんな怒らんといて。エイチは閻魔さんと比べたらまだ若いねんで。」
「そ、そうだよ。それにこここの人だってそう言ったらお爺ちゃんなわけで…」
なんとか怒りを抑えたようだが…まあいい。こいつさえ殺せれば。
「撃て。」
後ろに控えていた部下が機関銃の引き金を引いた。
「!エイチ危ない!」
白鏡がエイチの前に飛び出した。本人は何が起こったのかわかってないようだ。
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パーカーに赤黒い染みが広がっていくとともに白は地面に崩れ落ちた。
私の目の前で
心拍数が急激に上昇するのがわかった。
もう同じ過ちは繰り返さないと誓ったはずなのに。
なぜまた同じことを繰り返してしまうのだろうか。
なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜなぜ…なぜ…なぜなぜなぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜなぜなぜなぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜなぜなぜなぜなぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜなぜなぜなぜなぜなぜ…なぜ…なぜ…なぜ…なぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜなぜ
コロシテヤル
一夜限りの戯れを KAWAIYUKI @third_eye
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