僕は忘れない、みんなのこと。

作者 糸乃 空

78

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★★★ Excellent!!!

虫たちが生きるためにお互い協力し合い今日も生きている。
彼らの日々の生活の中には、想像できないほどの出来事があり、強いメッセージや信念を感じました。

とある庭の小さな小さな虫たちの世界は、やがて想いとともに大きな世界へと繋がっていくでしょう。

童話の域を大きく超えた大地の物語です!

★★★ Excellent!!!

とある庭で働く虫たちと、虫たちに守られながらスクスク育つ植物たち。
彼ら彼女らの日常から、物語は始まります。

役割を全うする虫たちの生き方・考え方は言葉に宿り、心に響くものばかり。
愛らしい生き物たちから発せられるメッセージに、何度も心を打たれました。
思わず、格言としてメモをするほど。

生き物たちの想い、それを見守る人の想い、そして作者様の想い。
たくさんの気持ちが込められた作品だと感じました。
読んで良かったです。素晴らしい作品をありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

舞台は誰もが脳裏に描くことのできる身近な庭です。そこで生きるさまざまな「いきもの」たちが個性豊かに暮らしています。植物も昆虫たちもそれからもちろん人間も。

うららかな春にはすべてが萌え出ずる
きらめく夏には命が弾ける
実りの秋は絆が深まる

そして訪れる冬

生きとし生けるものたちの瑞々しい毎日。
キラキラ輝くのは命の尊さ。
聞こえてくるのは命の讃歌。

巡る季節の描写のなんと美しいこと。
そして作者さまワールドに酔い、随所で登場人物(登場いきもの?)が語る人生(いきもの生?)の格言を噛みしめる。

作者さまの綴るすべての生き物への愛情あふれる物語を堪能してくださいね。

★★★ Excellent!!!

 当たり前に存在していると僕らが思っているこの世界。しかし、そんな世界にも、沢山の命の繋がりがあって、自然は命の連鎖で美しく輝いている。

 生物はただ「生きている」のではなくて、そこには豊かな「生活」があるんだ。だから、どんな「生」にも、世界にとっては果てしなく大きな価値がある。

 そんな美しさをまとった世界が突如として消え去ろうとしたとき、「生」を守れるだけの強さを失わずにいられるだろうか。小さくとも希望をしっかり胸に抱きながら、命のささやきに耳を傾け、微かに残る生活の光を絶やさないように、ただひたむきに世界と向き合うことができるだろうか。

 箱庭の中には、未来に託された沢山の想いが詰まっていた。
――失われなかった希望と共に。


 まるで童話のような語り口で描かれる小さな生き物の世界から、終盤にかけて急展開するその物語構成は、読み手の心を奪わずにはいられません。二万文字ちょっとの短編であるにも関わらず、そこに込められたメッセージ性の強さは計り知れないものがあります。世界はただ存在しているだけではなく、それは常に、そして既に物語が始まる場所なのかもしれません。

★★★ Excellent!!!

 序盤は童話的なのどかで牧歌的な作品、と思いながら読み進めていくが、冬になって見事に小説となる希有な作品。
 この作品の前半部分は、ある庭を構成し、守っていく生き物たちの物語。そして春、夏、秋に、それぞれ象徴的な小動物たちが登場し、人生にとって大切な物を心に残してくれる。例えば、「自分の役割は自分で考えることの重要性」や、または「自分の信じた道は開ける」といったテーマは作品に通底しているだろう。この優しく、皆が協力して、希望と光が溢れる庭がずっと続いていくと思った。しかし、冬になり、この庭の正体を知る時、読者はこれが童話ではなく、小説だったと気付かされるのである。
 文章がとにかく秀逸で、まさにプロ級に美しい日本語でつづられる作者様の作品は、どの読者の心に刺さるはずです。
 是非、ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

この話は、1つの庭が舞台。
そこにいる、虫たちは毎日忙しく働いています。季節をいつもと同じように、巡らせるために。

せっかちだったり、知りたがりだったり……。
まるで、人のように感情豊かな彼らが紡ぐのは、心に響く温かな物語。

時には読んでいて、切なくなることもあります。
でも、きっと、そんな中にも希望はあるのだと感じられ、考えさせられる物語です。

★★★ Excellent!!!

この物語における「手」は『何』を示しているのか。
それは、非常に物理的でもあり、論理的でもあり、
抽象的でもあり、哲学的でもあり、
「手」としての価値に縛られず、もっと大きな役割を持ったもの。

どんな単語をそこに当て嵌めてみても、
この物語に於ける意味合いとは異なってしまう。

その小さなくろまめの木が、歴史の証人となるのだろうか。
 

★★★ Excellent!!!

そう、これは童話の世界。
そして同時にリアルな世界でもある。

そこに芽吹く命、つなぐ命、尽きる命。そんな命の物語。

人は何のために生まれ、生きるのか?ということをそのまま植物や虫たちに置き換えて考える不思議な哲学の中、一際輝く名言たち。

そんなワンダープロジェクトな世界、一度のぞいてみませんか?
あっという間に経過する一年間で、きっとその意味、その全貌が明らかになることでしょう。