苦いだけじゃない

温度の低い情景描写、決して登場人物を甘やかさない設定とシビアな展開、だからこそ読者側はハラハラするし、読むのをやめられない!

この作品にはよくある主人公をただ甘やかすような作品では決して味わえない醍醐味があります。
それでいて全く重くならないのは作者様のバランス感覚と淡々とした描写のおかげ。

また心理描写がとてもお上手で、追い詰められた状況下での心理的駆け引き、綱引きが面白いです。
そういった状況を作り出す構成力も高い。

名前もないような人物もきちんと描写されているため、自然とそれに対する主要人物のキャラクターもしっかり立ち上がってきます。

軽いハーレム要素もあるのですが、全く嬉しくない感じも含めてありがちな作品に飽きた方に是非お勧めしたい作品です。

その他のおすすめレビュー

@frankenさんの他のおすすめレビュー26