概要
心は血、血は心……
血の宿命に、誰も打ち勝つことはできない……。
ある日、銀の角が突き抜けて、少年メルロイの運命は変わった。
自分が何者かであるか突き留める旅に出て、彼は、赤く血に染まる運命の少年ギルティと出会う。
運命に抗う二人の少年を描いた、私の処女作です。
*再公開に伴い、多少の加筆/書き直しがあります。
ある日、銀の角が突き抜けて、少年メルロイの運命は変わった。
自分が何者かであるか突き留める旅に出て、彼は、赤く血に染まる運命の少年ギルティと出会う。
運命に抗う二人の少年を描いた、私の処女作です。
*再公開に伴い、多少の加筆/書き直しがあります。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!二人の少年が出会い、戦い、ともに血の運命を超える物語
銀の髪、銀の角をもつエーデム族は、慈愛の民。王族はその魔力「エーデムリング」によって結界を築き、自国の民を守護している。彼等に敵対するウーレン族は、燃えるような赤毛に赤い瞳を持ち、尖った耳の先には赤い産毛を持っている。血を好む戦いの民だ。――人間達から魔族と称される彼等は、混血が進み、勢力は衰えつつあった。
ある夜、ウーレン皇女・ジェスカ率いる軍が、エーデム王・ファウルの結界を破り、エーデム王城へ侵攻した。王妃・セーナは、まだ赤子の王子を救うため、巨鳥の翼に彼を託した。
凱旋したジェスカ皇女は、自分の行く手を遮った幼児にいら立ち、彼の乳母を手にかけてしまう。幼児は彼女の忌み嫌う息子、第二皇子…続きを読む - ★★★ Excellent!!!自分が何者なのか、知るために。旅をした。友と出会った。血も涙も流した。
血の宿命に縛られるとはどういうことなのか、と。
終始一貫して、この物語は読者に問い掛けてくる。
銀色と赤色、正反対の性質を呈する魔族の血は、
銀色の少年と赤色の少年の友情を弄ぶかのようだ。
銀色の髪を持つ少年メルロイは村でも異質だった。
そんな色をした人間はいない。魔物かもしれない。
でも、村は彼を育て、日々は穏やかに過ぎていた。
ある日、突如として彼に銀色の角が生えるまでは。
親しい人々と別れ、メルロイに旅の仲間ができる。
赤色の髪と目の、誇り高き魔族の少年ギルティは、
メルロイの前に気紛れな優しさと残忍さを見せる。
ギルティの複雑で強い願いが、過酷な旅の道標だ。
次第に明かされてい…続きを読む