第6話 部隊航海日記 

1949年 8月7日 太平洋上 晴れ

 なでしこ隊として空母信濃に配属されてはや数日。私たちの任務は基本艦隊防空と哨戒チームの護衛になるね。まあ、本当に”働かざる者食うべからず”とはよく言うね。まあ、大体これで行動パターンがきまってきたのかな。


8月8日 太平洋上 雨

 この日は一日中雨なので飛行機は飛ばなかった。整備の連中にとっては機材の整備でてんやわんやだけど私らも点検と言われて私たちもツナギを着て整備作業をおこなったわね。まあ、空母故に少し見落とされている部分があったりしていたわね。


8月9日 大嵐

 昨日から降り続いた雨であったがどうやらかなりどでかい低気圧に突っ込んだようで空母が縦に横にとかなり揺れる状況になっていたわね。この船でこれなんだから小型の駆逐艦やら海防艦の連中はまさに濁流に飲まれる笹舟のような状況になっているんでしょうね。


8月10日 大嵐

 昨日と同じく大揺れに揺れている。


8月14日 晴れ

 低気圧を抜けるとミッドウェー近海まで船は進んでいたようだ。この辺になるとすでに合衆国の制空権内である。すでにミッドウェー近海に先行していたタンカーと補給艦との合流だそうだ。私たちも作業に駆り出されそうだね。


8月15日 曇り

この日私は回転翼機ヘリコプターの操縦資格を持っているということだったのでヘリを使った物資輸送任務に駆り出させられた。前大戦にドイツとアメリカで実用化された垂直離陸可能な航空機という触れ込みで場所を選ばない機動性からすぐに実用化されたわね。まあ、この手の機体の弱点はエンジン出力全てで機体を浮き上がらせているから大型の機体の割に積載重量が少ないのが難点かな。でも、ジェットやターボブロップエンジンが実用化されているからこのヘリにもその技術を応用すれば大化けする分野の機体と私は見るわね。今は物資輸送や救急搬送などにつかわれるだけだけどね。


8月16日 晴れ

補給艦との会合に成功し補給を済ませた私たちの艦隊は一路ハワイオワフ島真珠湾にある軍港に向かうことになった。そこで上陸部隊との待ち合わせだそうだ。ハワイまであと3日という話だそうね。まあ、ここはすでに友軍の制空権下なので私たちは日常訓練飛行をおこなっていたわね。


8月20日 真珠湾

本日未明に真珠湾に入港した私たちの艦隊と米国合衆国の残存艦隊と合流しこれからの協議となったわね。まあ、私たち実戦部隊の私たちはホイラー基地を間借りすることになったわね。


それから数週間後アメリカ本土に上陸することになったわね。まあ、事実上アメリカ本土をすべて占領は不可能だけどね・・・。


そして世界は大きく変わろうとしていたわね

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