魔法使いの青年と黒猫の二人旅

魔法使いの青年アルルが目覚めると、目の前にはしゃべる黒猫がいた。
しゃべる猫なんてそう珍しくもないけれど、その黒猫はやけにしつこく名付けを要求してくる。
仕方なしに黒猫に「ヨゾラ」と名付けたアルル。
よく分からない奇妙なことは多いけれど、出会った1人と一匹はなんとなく寄り添って、一緒に歩き始めることにした。


一人と一匹の二人旅。
このワードだけで惹かれる人はいるのではないでしょうか。
私もその一人です。
人間と不思議な存在の組み合わせは王道ともいえるでしょう。
それにも関わらず惹かれてしまうのは何故でしょう。

しかしながら、このお話。王道と一言で片づけるには勿体ない。そういう他ありません。

アルルとヨゾラが旅する世界には魔法が存在します。
一部の人にしか見えない不思議な存在たちも一緒に暮らしています。
しかしながら詳しい説明はされません。それでも何となく分かります。
アルルやヨゾラの視点にたって、こういうものなのだ。そう想像することができ、2人の旅を後ろからついて歩いているような気持ちになります。

旅にはいろんな感情がつきものです。
驚いたり、喜んだり、笑ったり。どうしようもなく悲しい事があったり。
そんな様々な出来事の積み重ねが2人の旅を彩ります。

当たり前のように寄り添う謎も世界観を引き立て、この先2人の旅がどういった結末を迎えるのか。楽しみで仕方ありません。

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