この作品が完結しても、この物語は終わらない。

高齢化社会が進む現実の日本を、ゾンビ化が進む架空の日本に当てはめて書かれた作品なのだが、作品内の出来事はただのフィクションとは感じられず、ゾワっとする。
ゾンビ化が進む母親に対して、悩みながらも未来をしっかり見据えて進んでいく主人公の姿は、きっと読者全ての来るべき未来の姿なのだろう。
「小説」なのだからこの作品には「終わり」はあるが、読み終えた後の我々に待っているのは、高齢化社会という現実だ。
ただのフィクションではない凄みに纏われた新しいゾンビ作品がここに誕生したのだ!

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