仮初の平穏の中、恐怖が静かにじわじわと忍び寄り身に刻まれる

良くあるゾンビ映画はゾンビに襲われるという殺伐とした恐怖と、追い詰められた人々の狂乱、逃げ場のない悲壮感。そこから逃げき合った後の解放感、逃げきれず終幕する終劇、そんなイメージかもしれない。

しかし、これは違う。それだけではない。
どれだけゾンビに身を切り刻まれて苦しむ痛みというよりは心の痛みである。もちろん、ゾンビに襲われる恐怖が無くなったわけでは無い。

これは、適切な表現か分からないかノイローゼになりそうな苦悩と葛藤とどう向き合うか、それをゾンビという題材を使用して描いている様にも感じる。
まだ完結していないので分からないが、この話の先に解放感と言ったものがあるゾンビ話なのか、絶望の終幕が待っているのか、それを目頭を熱くして読み進めるのも一興だと私は感じました。

その他のおすすめレビュー

空音ココロ さんの他のおすすめレビュー208