大皿に盛られた極上の中華料理!

 鍋の縁を赤い炎が舐めるほどの強火で熱せられた、大きな中華鍋。油をどばーっと入れて鍋を回せば、紫煙がもうもうと立ち上る。その中に、何種類もの新鮮な食材を放り込んで、これまた何種類かの秘伝の調味料を加える。

 中華鍋から移されて真っ白な大皿に盛られた料理は、『抜剣入刀生死不問! ~人でなしの黒と赤~』。

 湯気とともに漂ってくる美味しそうな匂いは、ファンタジーとマッドサイエンス。おそるおそる箸でつまんで食すれば、それは、武侠であったり、家族愛であったり、復讐であったり…。秘伝の調味料は、作者の文章力であり、構成力でり、語彙力だ。
 
「あ~~、食った、食った。満足、満足」と、膨らんだ腹を撫でて、幸せの吐息をもらせば、「あら、続編の予定があるんだ?」 嬉しいな、楽しみだな。では、ちょっとそこらを一走りして、胃袋の隙を作ってきます。
 
 

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