普段は個性豊かな高校生たち。
しかし、一度剣を構えてみれば彼らは「サムライ」へと豹変する。
剣道を知っている人はもちろんのこと、剣道を知らない人も、丁寧な説明があるので、理解しながら読み進めることができます。技一つにしても、この物語を読めば、身震いするほど格好良いと感じるでしょう。
史実を元にしたお話もあります。歴史好き、とくに真田幸村が好きな人にはたまらないかもしれません。
それから、勘違いされないように言っておきますが、この物語はただのスポ根ではありません。高校生ならではの青春をはじめ、友情、葛藤、責任、厳しい現実、勝利への執着など、心にグっとくるシーンが沢山あります。おまけに、歴史やコメディ要素も満載です!
とにかく!!
一度、騙されたと思って読んでみてください! 本当に面白くて、ページをめくる(クリックする)手が止まりません!!
最新話読了時のレビューです。
この作品の魅力は「あれ? この作品の主人公誰だっけ?」
と思うほど、登場人物一人一人にしっかりスポットを当てて、
努力による勝利だけではなく、そこに至るまでの挫折や苦悩までしっかり描かれています。
それゆえ自分の器の大きさを知り、敗北を喫して身を引いた人物さえも、
空気が重くならず、読んでいて美しいと感じてしまいました。
こんな感情を抱いた作品は初めてだと思います。
試合中の動作等も繊細に描写されていて、バトル物が好きな方も満足すること間違いなし!
まずは第1話を読みましょう! 読めば分かる!
絶対の自信を持っておすすめします!
剣道部員たちの活躍を描いた青春オムニバスです。
「俺、剣道はおろかスポーツにすら関心ないんだけど」そういう人が、ひょっとしたらおられるかもしれません。かくいう私も、スポーツは体育の授業を除いてやったことなどありませんでしたし、スポーツ観戦もしたことがありませんでした。ましてや、特定のスポーツ選手を応援する人の気持ちも、今まで理解できなかったのです。
この小説の凄いところは、そんな私でさえも、登場人物たちのことを応援していたというところです。ぜひとも敵に打ち勝ってほしい、もっと強くなってほしいと、心からそう思えたのです。そしてその気持ちに陥ってしまえば、あとは読む手が止まりませんでした。
人はみな、自分に何かしらの劣等感を抱えています。そんな自分の弱さを認めつつも、少年少女が竹刀を握ったとき、彼らの中にはどのような感情が湧いてくるのでしょうか?
不安、落胆、鬪いの前の緊張――。
己に向き合う心、友情と恋――。
第一章では、日本一の美少女剣士が前代未聞の強敵に出会うさまを。
第二章では、才能に伸び悩む少女の恋心と剣道に対する揺れる思いを。
第三章では、とある少女と破天荒すぎる少年との出会いを。
第四章では、プレッシャーに弱い少年の成長と、彼を応援する部員たちとの友情を。
確かな文章力で彼らの心情と鬪いとを描き、応援したくなるキャラクターたちによる青春活劇として著者は本作を成功させています。
是非とも、竹刀に込められた彼らの熱い思いを体感してみて下さい。
この作品は、同作者さまの『チェスト!幕末坂高校剣道部』の前日譚です。
本作だけでも最高に面白く読み応えがあり、また非常に読みやすいオムニバスストーリーとなっています。
舞台は私立桜坂高校の剣道部。
さまざまな想いを抱えた少年少女たちが、剣道を通じて成長していく様が描かれています。
兎にも角にも、登場人物がみんな魅力的。
誰しも感じたことがあるであろう、簡単には割り切れない悩みや葛藤。それに真っ直ぐ向き合おうとする彼らに、深い共感を覚えずにはいられません。
各章を読み終わるごとに、その主人公を大好きになっていること請け合いです。
また、息を飲むような剣道の試合のシーンも見どころの一つです。
剣道に詳しくなくても大丈夫。丁寧かつ勢いのある描写で、まるで目の前で見ているかのような臨場感があります。
『幕末坂高校』を既読の人も未読の人も、多くの方に読んでいただきたい爽やかな作品です。
後に幕末にタイムスリップする高校剣道部が、まだ現代にいた頃のお話です。
タイムスリップものの前日談なんて聞くと地味に思えるかもしれませんが、決してそんな事はありません。
剣道の描写が素晴らしく、打ちあうシーンは文章であるにもかかわらず音や息遣いが聞こえてきそうになります。そして何と言っても、登場人物が魅力的。
どこまでも上を目指す天才美少女剣士。その彼女を見て自信を失っていく少女。ただひたすらに強さを求める少年と、その姿に心動かされる少女。それぞれに物語があり、一人一人が主人公と言っていい。
剣道に打ち込むもの、背を向けるもの、努力するもの、深くは考えないもの、その全員に頑張れと応援したくなる。そんな青春がここにあります。
剣道の強豪校を舞台に、剣を通じて様々な少年少女達の成長の日々を描いた今作。体育の授業でちょっと竹刀を振るったことがあるだけの自分でも、すぐにこの世界にどっぷりハマってしまいました。
剣を振るう描写にはとても迫力があり、剣道を知らなくても緊迫感が伝わってきて、手に汗握って読み進めました。
そして今作の大きな魅力が、個性豊かで尚且つ応援したくなるようなキャラクター達。
天才的な才能を持った女の子もいれば、知略を駆使した試合運びをする男子もいます。かと思えば全然上手くいかずに、剣道を続けるのが嫌になってしまった少女も。
それぞれがひた向きに剣道に打ち込んだり、思い悩んだり。日々成長していく高校生達にエールを送ってあげたくなる、そんな青春の物語です。
高校生らしくないとんでもないお方が若干一名いらっしゃいますけど、それも良し!
☆第一章を読み終えた時点でレビューを書かせていただきます☆
本作は高校の剣道部を舞台にした青春小説です。括りとしては「部活もの」「学園もの」がふさわしく、剣道の試合を描いたアクションシーンに際立った魅力があります。
剣道と言いますと、わが国で暮らす誰もがその競技の存在を知りながらも、詳しいルールなどについては明るくない方が大半かと思われます。作者はそのような読者の知識レベルを十分に理解し、彼らが読むことを想定して適度な剣道に関する解説が加えられております。
また、その解説は決してくどくなく、そのことが物語の進行のテンポの良さやアクションシーンの迫力を引き立てております。
ストーリーをぐいぐいと引っ張っていくような登場人物の魅力については、他レビュアー様のご指摘に詳しいので、本レビューでは割愛させていただきます。
本作を未読の方がいらっしゃいましたら、是非にとお勧めするような良作です。息も詰まるようなアクションシーンに、手に汗握ること請け合いでしょう。
『チェスト!幕末坂高校剣道部』の<エピソード・ゼロ>な連作集です。
あの愛すべきメンバーたちの固い絆は、どうして生まれたのか。こちらを読むと、本編の感動がさらに深くなります。
天才美少女剣士・浅村咲が、クールな副主将・伊吹涼介と出会う「第一章」
おちゃめギャルマネジャー・大園美羽が誕生するまでを描く「第二章」
どちらも野獣ラスボス・天童豪太の怒濤の如き存在感が盛り上げますが、顛末は読んでのお楽しみ。
(★注意! ここからネタバレ入ります)
第二章では、主人公が自分の才能のなさを思い知らされる「天才」が身近にいることに悩みます。
それでも自分はその道が好きで、その道しか無くて。
葛藤した末に、自分はその「天才」を守りたいと、心から願う。その純粋さに心を打たれました。
自分には才能が無いと知りつつも、それでも「何か」が大好きで、やめたくなくて、でも苦しくて。
その「何か」を続けることを躊躇い迷う人を、作者はあたたかく励ましてくれているように思えました。
*連載中なので、第二章まで読了してのレビューです*
レビュー追記です。第四章完結まで拝読いたしました。
ここは、都内某所にある私立桜坂高校。
個性豊かな生徒達が集い、繰り広げるドラマが、彼らの悩みながらも活き活きとしている様を魅せています。
しかも、そのもようは、綴ってあるのに、映画を観るようなビジュアルでもたらしてくれます。
はじけるような汗とともに描かれる剣道のありかたと迫力と彼らの心情がびんと訴えてきます。
どれをとっても甘くは描かない意気込みを感じます。
そうとはいえ、高校生らしい、春も描かれています。
『第一章 美少女剣士と野獣』
鼻っ柱の強い浅村咲さんが、お気に入りですが、こちらは、光の道とも見えます。
光が光と対峙している感じが胸に訴えます。
普段は、傍から見たら、単にきゃっきゃうふふしております。
『第二章 モブですらない私の生きる道』
大園美羽さんもかなりお気に入りです。身近な感じがするからでしょうか。
美羽さんの咲さんへの劣等感が、影の道だと思います。
辛いのは、恋愛は自分の望みゆく方向にばかり行かないとことです。
『第三章 大きなトドの小さな恋』
藤堂有里さんのすわりのいい安定した性格にも、春が吹き荒れています。
ラスト、私のいたずら書きをした次にしたかったこと、想像してみてください。
『第四章 田中、日本一の兵』
真田秀一くんも咲さんと同じく、名前で弄られてしまっています。
可愛がられているバロメーターなのですが。
真田幸村については、親しみがあったので、真田姓の時代へのおいたも面白く描いております。
隠し玉で、勿論、田中丸が見せ場です。
涼介くんメインで進行しているように見えます。
豪太くんも活躍しておりますよ。
キャラクターの見せ場を作るためと言っても過言ではない、本作は、お手本にしたい作者さまの表現力、構成力にも注目です。
是非、ご一読ください。
◇◇◇ ◇◇◇
剣道と美少女がないと思って読むと視点が変わります。
単なる青春部活ものではありません。
ボクっ娘、咲さんは、自分は剣道で強いと道場破りもどきで男子の剣道部に来たら、先ず涼介くんが相手をしてくれました。
てに汗握る展開で、不意をつこうと牽制し合うも、踏み込んで勝負をつけましょうか?
咲さんは、父が剣道をしているサラブレッドです。
何の悩みもなかったのでしょうか?
負け知らずで来て、鼻っ柱をへし折られたのは誰でしょう!
そして、美羽さん、直ぐに、重大な、決断をしてしまいがちな所があります。
そのことを母に言うと、あっさり、気持ちも切り替われます。
これは、青春時代の、父の像、母の像を表し、陰日向なく支えている家族愛や、男女間にもみえかくれする友情をマチエールを丁寧に追う、青春ストーリーです。
春から始まる青い空は、いつも晴れとも限らない。
多感な高校生の機微に触れてください。
勿論、キメ技まである、剣道も読みごたえ十二分ですよ。
ぜひ、ご一読ください。
剣道をめぐる(第二章完結までの今のところは)少女たちの成長を描いた、爽やか青春物語です。
第一章の主人公だった咲ちゃんも、第二章の主人公だった美羽ちゃんも、本当の本当にいい子で、あんたたちよくここまでそんな素直ないい子に育ったね……!!と言って抱き締めてあげたい気持ちです。
少女たちの揺れ動く心情が丁寧に描写され、感情移入をして一喜一憂……。
咲のもどかしさもわかるし、美羽の苦しさも分かる。
特に美羽、念願の高校生活で今度こそヒロインになれると思ってなれない彼女の寂しさを思うと、自分の居場所、新しい活躍の仕方を見つけることができて本当によかったな、と思います。
また、二人を見守る(?)涼介のいい男ぶりといったらないです。なんだかんだ言って彼に任せておけばいろんなことが解決するんじゃないの!? クールぶっていますが時折若者らしく人間らしい側面を見せたりなどして、とても惹かれます。剣道部を支える屋台骨としてこれからも頑張ってほしいです。
でも、でもだよ。
この話を語る上で避けては通れない男・天童豪太……。
こいつ……ほんと……まじ……野獣……。
何もかも最終的には豪太がどうにかしてくれる! 豪太は強い! とても強い!
それがまた爽快なんですね。
豪太には現代日本が狭すぎるのかもしれない……などと思いつつ。
続きも楽しみにさせていただきます!
剣道を全く知らない小生でも、面白くて次々と拝読してしまいました。登場人物たちのコミカルなやり取りや、凛々しい剣道の対戦シーンなど、メリハリが効いていて、とても読みやすい作品です。
本編が他にあるという事ですが、この作品はこの作品として、十分な魅力が詰まっています。いわば、剣道部を中軸にした青春群像劇です!
一章は剣道の天才少女が、高校の剣道部に入部して規格外の大男に勝負を挑む語りです。眉目秀麗な剣道の天才少女と、剣道馬鹿の対決は見ものです。剣道の真剣勝負に、思わず引き込まれてしまいました。竹刀のぶつかる音が爆ぜて、スローモーションのように相手の動きを読む光景が浮かび、策の巡らせ合いや罠の張り合いが瞬時に行われます。
二章目は、ヒロインになりたかったもう一人の女子剣道部員の語りです。一章に出て来た天才剣道美少女に対して卑屈だった彼女が、危ない目に遭いながらも剣道を通して自分の居場所や、本当の自分の気持ちに気付く情景が、みずみずしく描かれていて、こちらもお勧めです。
次はどの部員の視点で物語が動き出すのかが楽しみです。
是非、ご一読ください。
剣道部。
ご存じですかね?
体育に『武道』が必須化されてから、剣道を体験する生徒も増えましたが、全国的に見て、剣道を体験したことのあるひとというのは、どれぐらいいらっしゃるんでしょうか。
この物語は。
『剣道部』のお話です。
圧倒的な強さを追求する生徒。才能にあふれた生徒。努力を怠らない生徒。自分はもうダメだ、と落ち込む生徒。
そんな剣道部をリアルに追体験できる。
そんなお話です。
一章は剣道のルールや試合の様子がリアルですし、二章は、私みたいなダメダメ剣士には思わず「わかるよっ(涙)」と言いたくなるお話です。
剣道は「道具を持った格闘技」です。
ぶつかりあうし、転がします。防具をつけているのは、付けていないと大けがするからです。竹刀ですが「斬る」と表現したりします。
そんな部活動に励む生徒達。
現代の「若き侍」たちの青春の様子を、どうぞご覧下さい。