手に汗握る真剣勝負

 ☆第一章を読み終えた時点でレビューを書かせていただきます☆

 本作は高校の剣道部を舞台にした青春小説です。括りとしては「部活もの」「学園もの」がふさわしく、剣道の試合を描いたアクションシーンに際立った魅力があります。

 剣道と言いますと、わが国で暮らす誰もがその競技の存在を知りながらも、詳しいルールなどについては明るくない方が大半かと思われます。作者はそのような読者の知識レベルを十分に理解し、彼らが読むことを想定して適度な剣道に関する解説が加えられております。
 また、その解説は決してくどくなく、そのことが物語の進行のテンポの良さやアクションシーンの迫力を引き立てております。

 ストーリーをぐいぐいと引っ張っていくような登場人物の魅力については、他レビュアー様のご指摘に詳しいので、本レビューでは割愛させていただきます。

 本作を未読の方がいらっしゃいましたら、是非にとお勧めするような良作です。息も詰まるようなアクションシーンに、手に汗握ること請け合いでしょう。

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