叫ぶ、檻

「動機は、何だ」
「君は、何者だ」

雑誌記者の堤は、冷たい収容所の面会室で、罪人の宮藤と向き合った。
不安定な空間の中、二人は奇妙な関係を紡いでいく。

堤の部下である狭間、後藤、吉松の三人は仕事・恋愛・友情と何気ない日々を謳歌していた。
平凡の中に、少しの変化を求めながら。

大学生の幸子は『私』と会話をしながら、鬱屈した日々を送っている。
そんな幸子の日常に、盲目の女性、八重が現れる。

それぞれの日常がまじりあい、蝕みあい、物語はある終わりへ向かっていく。