タイトル通りの意味というのが逆に斬新

作者様が掲げるタイトルと帯を見て比喩だと思って読み進めたら、実は喩えでもなんでもないそのままの意味だったというところに、まず意表を突かれてしまいました。
盾って、まさに盾になることだったんですね。
物語はいきなり引き込みの強いシーンから始まり、さらにプロローグの締めの「剣崎遥の、『盾』となった」という意味不明な気になる一文に心を掴まされました。
遥の盾となった拓斗ですが、物語が進むにつれて守る道具でしかなかった『盾』の力は、やがて遥を守ろうとする意志の強さへとその意味を変えていきます。
面白おかしい日常、バトルの緊迫感、ときに泣ける切なさ。
読者を楽しませる要素がたっぷり詰まった、ある種王道のライトノベルではないかと思います。

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