夕餉(綺堂談義其の一)

普通の高校生夜崎夏芽は、ひょんなことから妖怪世界に迷い込み、人食い女に命を狙われているところを、妖怪と人間の相の子の青年、綺堂壱紀に助けられることから物語が始まる。その日を境に人間世界では｢人食い通り魔惨殺事件｣という残忍な事件が起こるようになり、夏芽は事件は自分の所為ではないかと思い、事件解決の糸口を探るため、再び異世界へつながる”八千代トンネル”を潜り、綺堂壱紀を探すのだが……。

〇｢夕餉｣の主な登場人物

綺堂壱紀……半妖半人の青年。夏芽に好意を寄せているのかいないのか。｢人食い通り魔惨殺事件｣を機に、人間世界や夏芽の周りの人々と関わりを持っていく。世の奇妙は人である、世の異常は人である、が信条。紺色の着物姿で、髪は黒で短く、色白でそこそこ背が高い。扇子で仰ぐのが癖。

夜崎夏芽………続きを読む