反抗心の探求者 vs. 狡猾な昼行灯。

来年、中学生になる桜井敦。
彼は早朝の神社で、日常の風景を静かに噛みしめていた。
足元の凍てつく地面。白く散る息。
来年は中学生になってしまう今の自分に、サヨナラを言っているようにも見える雰囲気の中。
敷地内の曰わく付きの池に浮かぶ、女性の姿。
彼女の名は、アリス・シーカー。
ナイアガラの滝で消息を絶ったはずの彼女が、
七時間後。
敦の目の前、N県の天見神社の入鏡池で死んでいた。

これぞ、桜雪様マジックです。
どういう事なのかと!
気になって仕方がないのです。

当然、事件となり世間を騒がせます。
本庁から刑事も来ます。
一見、冴えない感じの、相良警部補。
地元警察の婦警・花田を怒らせ翻弄しながら、
第一発見者の桜井敦と、相良警部補は、そこで最初の対峙をします。

二人とも、一筋縄ではいかない性分の上、
不可解な事件だからこそ組み込まれる、オカルト風味の展開。
敦の環境。置かれる心情。
そこに着目する、相良。

相良に目を付けられた事を、ひしひしと感じる敦。
天見神社と入鏡池にまつわる由来。
アリスと敦。
妙にリアルで、想像力を掻き立てられる
この顛末を、一緒に追ってみませんか?

現在、連載中ではありますが、
幻想ミステリーとも言える、桜雪様の世界にトリップして下さい。