疾風怒涛の前半戦!
- ★★★ Excellent!!!
始まりは不思議な感じ、穏やかですらあるんです。
文芸部に所属するごく普通の高校生の太田君。彼が公園で妙な物体を見つけるところから始まります。
この導入部からまたワクワクさせてくれるのですが、この物体を通して彼は異世界へと誘われます。
その際に付与された能力『トリックスター』。このよく分からない能力がまた魅力たっぷりです。
そして始まる異世界での冒険!
そこには魔法があり、ゾンビがいて、世界の秘密があります。
「ウォルター」となった太田君はその能力と共にこの世界の人々に巻き込まれ、パンを配達したり、魔法勝負を挑まれたりと、慌ただしい毎日。
さらには文芸部の仲間までもを巻き込んで、さらにこの世界の秘密、深淵へと近づいていきます。
物語が進むにつれて加速度的に世界がドンドンと広がっていき、同時に様々な謎が散りばめられていきます。
このミステリアスな感じがまたこの作品の魅力の一つになっています。
とはいえ、文章も読みやすく、キャラクターは親しみやすく、独特の世界観も面白くおすすめポイント満載です。ですが何よりもお勧めしたいのは、これが読者を楽しませることを目的とした、エンターテイメント作品だということ。
ぜひ読んでみてください!