終わったはずの恋に色が戻ったなら、それを形容する言葉は何と言うのだろう

周期的にラブコメとファンタジーの波が交互に来るんですけど、今はラブコメ寄りなんでその間に書きます。
まずはじめに、まだ36話(レビュー投稿時)ってどういうことだ?もっとずっと読んでるつもりでした。その原因が一話ごとの文量が多いと言うこと。……一話ごとの分量多いのに飽きないって素晴らしい。読むほどに、緻密な言葉選びに、丁寧な心理描写に、生き生きとしたキャラ表現に飲まれていき、気づいたら長い文章の終点に到達し、もう一話だけ、と次話に読み進めてしまっています。題名だけ見たときは、事故案件かと思っちゃいましたが(笑)。
最近はそうでもないのですが、この物語は、女主人公と男主人公が交互にメインとなってそれぞれの心理描写が描かれます。ただ、読んでいて片方がこう思っているときに、もう片方はどう思っているんだろうと考えてしまうのは自分のわがままでしょうか?ものすごく気になっちゃうんですよね。
作品中で登場人物たちは多くの言葉を交わします。駄弁り、ぶつかり、罵り、慰める。でも読んでいる内になんとなしに感じたのは、誰一人として本音は言ってないんじゃないかということです。自分も含めて、周囲に対して本音を欺き、隠して、偽って、でも本音だからこそほんの少しのほころびで顔を覗かせる。それがあまりにも眩しくて、主人公の心理描写と言動が重なった時に思わず涙をこぼしてしまうときがあります。
子供でいるには知りすぎで、大人でいるにはまだ幼い。そんな微妙な時期の冷めてしまった恋に再びかすかでも熱が戻ったなら、好意でも、恋情でもましてや愛情でもない共依存とでも呼ぶべき関係に二人はどんな答えを出すんですかねぇ。
作者様には無理のない程度に長い更新を期待しています!
最後に筆下手な自分の文章をここまで読んでくださった方に感謝を、ありがとうございます。

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