星食いリアロー

終始わくわくさせられた物語でした！
偶然ヤトウクジラのリアローたちと繋がった主人公君彦。そこから不思議で大胆なリアローたちとの交流がはじまります。
君彦自身の物語上の移動範囲は決して広くはないのですが、冒険もの——それも大冒険を読んだような感覚になりました。

リアローたちの言葉のリズム感とかけあいも素敵。
ジュツとなってるのも特別感ましましで大変素敵だなぁー！と思っていました。

知る人ぞ知るリアローたちが大活躍した一幕にぜひお立ち会いください。

両親を亡くしてしまった少年・君彦は、お風呂のお湯のなかで聞こえる歌をひそかな楽しみにしています。
けれどもある日、その声の主の様子が変わって……？


君彦を引き取ってくれたおじいちゃんおばあちゃんや、学校の友だち、先生。
そしてヘンテコリンな名前のクジラたち。

言葉の掛け合いが大変おもしろいです。また、個性的な登場人(鯨？)物と、彼らと交流するなかで揺れ動く少年の心に、なんとも、どきどきわくわくさせられました。

出てくる歌や呪文のリズム感がとても良く、つい口に出してみたくなります。
湯船やプールを見たら、うずうずしてしまうこと間違いなしでしょう。


楽しさと温かさの詰まった心の大冒険…続きを読む

リズムが良くて、テンポが良くて、登場人物が生き生きとしています。
子供に読んで欲しい児童書。
大人が読んであげたい児童書。
挿絵つきのストーリーブックにしたい作品です。

少年がお風呂の中で聞いた歌声はだれのもの？

お湯をつたって、プールを伝って、
大きな大きな海に、つながる心。

クジラのもぐる深い海と夜の星空。
まっくら闇の中でも、なぜかあたたかくて
嬉しくなってしまう、キラキラの秘密。

子どもの頃、たしかにこんなふうに世界が近くにあって
そこへ通じる、自分だけの秘密の『鍵』がありました。
おすすめです！