概要
2GHzの長さだけ、彼女はジャンプする。
父さんの研究室の大学院生の静華さんは、なぜか僕の話し相手になってくれて、色々なことを教えてくれる。
そんな彼女の研究は、コンピュータを少しだけ速くすることで。
そんな彼女が好きなのは、2GHzの1クロックだけ先を行こうとする人で。
「15cmだけ先を行こうとする人」と彼女は言うけれど、それは僕にはとてつもない距離のように感じるわけで。
だけど僕は……。
そんな彼女の研究は、コンピュータを少しだけ速くすることで。
そんな彼女が好きなのは、2GHzの1クロックだけ先を行こうとする人で。
「15cmだけ先を行こうとする人」と彼女は言うけれど、それは僕にはとてつもない距離のように感じるわけで。
だけど僕は……。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!時間と距離のちょっと先、そこに手が届くと、未来はどう変わるのだろう……
主人公は中学生、ヒロインは大学院生。
小さな想いと思慕の念とのベクトルは、それぞれが別のほうを向いていて……。
こう表現すると、この物語は恋愛小説で……。ヒロインが気になる主人公は、少年と呼ばれることを厭いながらも躍起になって……。でも、がんばる姿は甘酸っぱい。
ギガヘルツ、振動数は時間を表し、同時に距離の説明にも使われる。
これだと、しっかりとしたSF作品なのである。時間と距離の概念を捉えるのは、少し難しいかもしれないけど……。
でも、SFとして読むのもおもしろい……。
そんな時、ヒロインが実験中の教室から忽然と消えてしまう。
このヒロインを主人公は、どのように救出す…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恋人は15cm先にいる。
少年と大学院生の静華さん、そして少年の父親である准教授が織りなす淡い恋模様を描いた短編。
父親の研究室を訪れた少年は、「15センチは何秒か知ってる?」と問いかける不思議なお姉さん「静華さん」に出会う。
いきなり特殊相対性理論の話をもちかけられ戸惑うが、少年はそんな彼女に――大人で知的な彼女に――惹かれてしまう。
本を読み勉強し、少しでも彼女に追いつこうとする少年。
しかし静華さんが見詰めるのは別の人。
少年の父親、研究室の准教授。
いつだって走り続け、ひたすらに15cm先――1クロック先――を目指す彼に憧れ、自らもまた走り続ける静華さん。
少年も彼女に追いつこうと走り出すが、ある時静華…続きを読む