夏のはじまりを切り取って。

物語はひとりの女性が風景写真を撮るために旅行をすることから始まります。
新緑の薫る季節、清々しい風景をカメラ越しに切り取って行く。

彼女はそこで新たな出会いと過去への決別を経験するのですが、その過程が瑞々しく綴られていく様は、読んでいて心地よいです。

私の光を遮る男性とは一緒にいられない。っていう内容の歌を思い出しました。ポップソングですけど。それからカクヨムで読んだ小説の中に、男女の関係はどっちがマウントをとるかの力勝負だ、みたいなことが書いてあって、ほんとにそうだなぁとおもったりもしました。

青葉の輝きを切り取ってそこに留めることができるのは、誰なんでしょうね。
写真でしょうか、俳句でしょうか、それともあるいは。

夏の強い日差しを受けて、彼女が一層輝きを増していくのが想像できるようでした。




ところで全然レビューとは関係ないんですが、異性の一人称を書かれる上で心がけていることなどはありますか? いつもとても自然に読めるので、どんな秘密があるんだろうと気になっているんですが……。

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