青葉を吹き抜ける風は、未来へとつながっている。

風景写真を撮る女性が、旅先で、俳句を詠む男性と出会う。
写真も俳句も、一瞬の風景を残すもの。

俳句は心情を入れずに、見たままを詠む。
と言っても、言葉の選び方に、心情は現れるんじゃないかと思います。
葛原さんが悩んで考えて、最後に選んだ言葉がそれだったように。
葛原さんの句は、すごいです。
仮に物語を一切読まず、句だけを読んだとしても、風景がありありと脳裏に浮かびます。
風が吹き抜けていく、その先まで目に見えます。

今は無理でも、いつかは。
そう思わせてくれる物語でした。

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