第8話 幕間(interlude)
真っ暗な部屋の中でパソコンのモニタだけが煌々と光を放っている。
男は先程からそのパソコンの前でせわしなくキーボードを叩いている。
『クソッ』
男はときおり、西大陸の言葉で悪態をつく。
『これか?』
男がキーボードを打つ速度が上がる。
モニタの画面には無数のフォルダとファイルが表示されている。
男がさらにキーボードを叩くと
真っ黒なウィンドウが開き、
そこに白い文字が高速で流れていく。
男はそれをすべて目で追っている。
『あった!』
男がそう言ってまたキーボードを叩くと、
モニタにパスワードの入力画面が現れる。
男は悪態をつきながら、
パスワードの入力を繰り返す。
そのとき、ふいにパスワードの入力画面が消え、
画面いっぱいに意味のわからない数字の羅列が現れる。
『ファー、ハハハハハ!』
それを見た男は急に笑い出す。
『やった!やったぞ!』
男は大声で叫びながら座っていたデスクチェアから立ち上がる。
『ついに俺はマクスウェルの悪魔を見つけたぞ!』
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